「プロジェクト∞無限大」夏の研究会議のご報告

「若手研究者の眼」のメンバー、Nagomiです!

2023年7月30日に、OECD Education 2030「プロジェクト∞無限大」夏の研究会議を開催しました!

8時間に及ぶ会でしたが、様々な立場から研究活動を行っている参加者の方々同士で顔を合わせ、たくさんの意見交換ができ、今後の共同研究につながっていく良い機会となりました。


当日は、参加者それぞれの研究をはじめたきっかけや、参加者が感じている課題(壁)を共有し、研究をしていく中でそうした課題をどのようにして乗り超えていくのかについて意見交換を行いました。この研究会議をきっかけに共同研究の推進や、新たなコラボレーションの可能性が広がっていくことが期待されます。

以下、参加した若手研究者2人の感想を紹介します。

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いくつものプロジェクトが走っている「日本OECD共同研究」の全体像がぐっとわかる充実した機会となりました。また、参画する方々が多様な所属・背景をお持ちであることが活かされた議論が行われ、勉強になる点が多々ありました。

特に、このような大きな組織で共同研究や社会実装を行っていく際に必要な視点として、予算獲得とそれに伴う成果主義や説明責任についての議論が非常に興味深いものでした。明確なゴールを設定した上で逆算して活動や研究を展開していくことが有効な手立てとなる一方、そうすることで「わちゃわちゃした中で新しいもの(課題設定を含む)を生み出していくこと」が難しくなる現状にみなさん悩まされている様子が伺えました。一方、それらを二項対立的に捉えるのではなく、両方とも必要なアプローチとして捉え、互いにその価値観や遂行状況を伝えられる人がいるとうまくいくのではないかという提案もありました。

それぞれのポジションや業界におけるしがらみを超えて、子どもたちの教育を考えるにあたって何ができるかを模索するこのプロジェクトは、その遂行の中で緩やかに新たな視点や課題設定を探ることができる可能性を秘めた、先鋭的な活動であると感じました。

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日本OECD共同研究のこれまでの活動の文脈、そしてそこに参加しようとしている研究者・実践者の方々の持つ文脈を知ることができ、今後の共同研究に向けて非常に貴重な機会となったと感じています。様々な視点から話題提供および議論が行われましたが、その中で研究遂行において視座を高くし、国内外を問わず異分野の人や研究と交流することの重要性を再確認しました。加えて、そうした交流によって自分たちの当たり前の壁に気づき、研究も新しいものに取り組むことができるようになることや、そのための新たなコミュニティの創出も求められてくるというお話もとても重要な視点であると感じました。そして日本OECD共同研究はさらにそうしたコミュニティになっていくことが期待されるのではないかと感じます。そうしたコミュニティになるよう、私自身も”わちゃわちゃ”した交流や学校現場からのボトムアップの新たな研究を進めていきたいと思います。

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