「日本OECD共同研究 国際共創プロジェクト 夏の無限大ワークショップ in 関西」が、8月27日に、神戸親和大学で開催されました!開催協力校として、神戸親和大学の学長でいらっしゃいます三井知代先生からメッセージを頂きましたので以下に掲載させて頂きます。知代先生、綿密なご準備や運営、そして素晴らしいホスピタリティ、本当にありがとうございました。
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8月27日、夏の無限大ワークショップin 関西を、神戸親和大学のラーニングコモンズを会場として開催する機会を与えて頂けましたことは、本学として非常に栄誉な事であり、また開催協力校として貴重な経験を積むことができました。そして交通の便が良いとは言えない神戸市北区鈴蘭台まで多くの参加者が足を運んでくださいました。OECD、東京学芸大学の皆様、また参加者の皆様に心より御礼申し上げます。

ここでは本学が関わらせて頂いたプログラムと運営面について述べさせていただきます。
今回は3つのプログラム、「親和美術館」、「カナダの探究授業」、「アイスブレイク、カタカナを日本語に」に本学は主に関わらせて頂きました。
「親和美術館-過去への旅-」は本学で所蔵している粘土作品を皆さんに見て、触れて頂きたくワークショップの導入部に入れて頂きました。50-70年前の神戸市立盲学校の子どもたちの作品は、生き生きとしたエネルギーを我々にストレートに伝えてくれます。子どもたちの粘土作品に触れ、手のひらで感じてみることで、過去の神戸の子どもたちとの豊かなコミュニケーションにつながったのではないかと思います。さらに当時の子どもたちが粘土作品を作成している映像も今回発見され、皆様にご覧いただくことができました。子どもたちが一生懸命制作に取り掛かっている様子から、彼らの楽しい・悲しい・嬉しい、、、様々な気持ちがこの粘土作品に込められていることがひしひしと伝わってきたのではないでしょうか。
また、午前中の「カナダの探究授業」では、本学と長い交流の歴史があるトロント大学付属学校園JICS実験校のキャロル先生が5歳児のクラスでのロケット制作の探究授業を素晴らし写真とともにZoomでトロントから報告してくださいました。「探究の授業に年齢は関係ない」という言葉通り、会場にいるすべての方々に深い示唆と感動を与えてくださった素晴らしい報告だったと思います。加えて前校長のエリザベス先生からキャロル先生の実践を踏まえて、探究学習を行っていく上の大切な要素についてのお話がありました。その後、日本で探究授業を実際に行っている高校の先生方とトロントチームの先生方とのディスカッションがあり、最後にリチャード校長先生から日本の先生方へ「1%から、変化を起こしていこう」という力強いメッセージを頂きました。
午後からのアイスブレイク「カタカナを日本語に」という「OECDことば-wa-za」のセッションは、未来への旅に出かけるために、そして未来を切り開くために必要な「3つの鍵」として、「Ecosystem」、「Logic Model」、「Collective Impact」について考え、私たちが腑に落ちる形の「ことば」にしていこうというセッションでした。外来語を単にカタカナに直すだけではなく、その意味合いを深く理解するために、自ら理解したことばのイメージを日本語で平易に表現しようと試みました。ことばの持つ力、多義性を感じることのできたセッションでした。
今回のワークショップの主人公は生徒さんたちでした。小津中学校、武生高等学校の生徒さんたちのエージェンシーに導かれたワークショップであったと実感しています。若者とともに素晴らしい旅に一緒に参加でき、参加した大人たちも勇気とエネルギーを頂いたと感じています。
運営面では、東京学芸大学事務局による「管制室」の皆様の素晴らしい運営により、本学の運営スタッフはスムーズに協働できました。本学としましては、会場となりましたラーニングコモンズの機能を最大限活用することができたイベントだったと思います。今回の運営の貴重な経験を次の機会に活かすよう努めたいと思います。
今回のワークショップで、神戸親和大学のスタッフは皆様とともに「教育の未来を考える」旅に同行できましたことをあらためまして感謝し、お礼を申し上げます。
次回の旅でも皆様とお目にかかることができますように!
神戸親和大学
学長 三井知代